☆キューバ エア・カナダ コロナウイルス情報 2020年3月20日更新

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ハバナの空港  

2月18から3月18日まで、ハバナに滞在していました。
行く前までは、アジア人が差別されるというような報道もあって、かなりナーバスでした。ヨーロッパやキューバでは、日本人の見分けがつかないので、アジア人の容姿=中国人です。今、海外で、ただの風邪だとしても、アジア人が咳こんだら、どんな目で見られるかわからないと思ったので、全力で風邪をひかないように気をつかました。

2月18日、エア・カナダでトロントの空港に着いた段階では、特に混乱もなく、アジア人だからといって、どうということもなく、レストランなども開いており、スタッフ、乗客共に、誰一人マスクはしていませんでした。
欧米では(と書いてしまいますが)、マスクをする習慣がないので、これは予想どおりでした。

ハバナに着き、入国の段階で、
「14日以内に、中国に滞在したかどうか?」
と確認されました。

2月の段階では、キューバには、コロナウイルスにかかった人はおらず、
「あなた中国人?日本人なの?なら大丈夫。」
って感じで、かなり国籍確認されましたが、まだ人々は落ち着いていました。
当初は、中国人を警戒するくらいでした。

私はインターネットもTVも見なかったので、情報があまりなく、割と平和な日々を過ごしていましたが、ついにイタリア人の感染者がキューバに入った時、人々はかなりナーバスになってしまいました。ここでようやくマスクをする人たちが出始めました。海外で、アジア人以外でマスクをする人たちを初めて見ました。キューバ人には、
「マスク持ってない?」
と聞かれ、少し分けてあげました。キューバにマスクなんか売ってないからです。

後半は、少し人々とのコンタクトを控えました。向こうから話しかけてきたら話しますが、それ以外は少し減らしました。
キューバのTVが、日本ほどくわしく情報を出しているとは思えません。あとの情報源は、インターネットで、全員が見てるとも限らず(注:フリーWIFIなどなく、あっても非常に高いため)、また全員が同じ情報を共有してるとも思えなかったので、アジア人として、かなり気が滅入りました。

正直、コロナウイルスは、風邪の一種だと思っていたので、暑い国でまん延するとは思えなかったのですが、今日3月20日の段階で、11人とキューバ大使館からの発表が出ています。

中国でコロナウイルスが発生した時、すぐに、「スペインは、ハグとキスをやたらやってるけど、これって大丈夫なんだろうか?」と思いました。その後のイタリア、スペインの発生状況は、みなさん知っての通りです。
ラテン系は、あいさつにハグとキスがかかせないので、これをやめるタイミングがわかりません。大好きな文化だっただけに、本当に残念です。
コロナウイルスが入ったあとも、あいかわらず、キューバの人々は、ハグやキスをしていました。でも一部の人たちは、グーとグーをつけるだけとか(予防にはあまり意味ないと思う)、接触を減らすようにしているようです。

3月18日の時点で、イベリア航空がハバナ便を4月30日までキャンセルすると発表(3月18、20、22を除く)エア・エウロパも月水の便 3月30日までキャンセル
※くわしくは、各サイトにて、最新情報をご確認ください

ヨーロッパからの観光客もかなり見たので、本当に飛行機がキャンセルになったのかもと思うと、ぞっとします。みんなどうしたのかな。それとも、自国民だけは、帰れたのか?よくわかりません。

エアカナダはどうだ?!とドタバタしましたが、ちゃんと飛びました。ちなみにメキシコ、南米、アメリカ系は飛んでいました(3月18日時点)。
エア・カナダはかなりちゃんとしていて、遅延もメールで連絡があり、衛生環境にも気をつけていることを、サイトに書いてありました。機内のトイレの消毒なども、定期的に行っていました。

ちなみにハバナの空港職員も、多くの人がおそろいの緑色のマスクをしていたので、支給されたのかも?と思います。耳のところは、ゴムではなく、ひもを結ぶようになっていました。

なんせインターネット環境が悪く、事態をあまり把握しないで、トロントに着いたのですが、日本に帰ってネット見たら、3月18日からカナダに入国できない、となっていました(トランジットはOK)。どうりで、空港がバタバタしていて、空港スタッフによって、全然言ってることが違ってたわけです。乗客も右往左往してました。

まず、着いた段階で、「カナダに滞在するつもりか?健康状態に問題はないか?イタリア、スペインに行っていないか?」と係官からチェックがあり、そのあと、いつもなら、そのままインターナショナルの乗り継ぎで行けると思ったのですが、今回は、一回カナダに入国審査を受けるように言われました。で、
「本当にカナダに滞在しないんだね?直接帰るんだね?」
と係官に念を押され、なに言ってんの、誰が滞在するか、ボケ!と思いながら、
「絶対に日本に帰ります。」
と答え入国。
次に「荷物を受け取るところに行け。」と言われ、そこにはもちろん誰もおらず、英語で、
「みんな荷物を一度受け取ってくださいね、ただし、エアカナダで来た日本パスポートの人は除く(あと、EUやアメリカなども)。」
と書かれており、すごく困惑。


やっぱり海外、なにがあるかわからないので、最低限の英語の読解力とスピーキング能力は必要だね!と思いつつ、悩みながらも、荷物取らないで、一度到着ロビーへ出ました。ターンテーブルには、たぶん取り損ねた人たちの荷物が放置されてました。怖すぎる・・・。

そして気がつけば、私はカナダに入国できてました。なにこのシステム?!このまま私がカナダ国内に去っていってしまっても、わからないので、係官がすっごく念を押したのでした。今のこの時期、絶対入れたらダメなんでは?と思います。だから、直接トランジット・ゲートに入れてくれたらよかったのに。

しかたなく、出発ロビーに再度戻り、Eゲートまで延々歩き、元いた場所の近くまで戻りました。今だけかもしれないし、いろいろ混乱してる状態なので、また変更になるかもしれません。とにかく乗り継ぎに時間がかかるので、余裕を持ったほうがよいです(少なくとも2時間以上)。

そして、いつものEゲート。2月18日の段階では、誰もマスクすらしていなかったのに、3月18日の時点では、レストランもBARも半分ほど閉鎖されてました。
マスク率は、だいたい20%くらいでした。

羽田に着いてからは、「イタリアやスペイン、サンマリノなど、滞在歴がある人は申し出てください。」とのことでしたが、それ以外、特になにもなく、あっさりと入国できました。

キューバは社会主義のため、国の主導が強いです。イタリア人感染者がキューバに入ってきて、3月14日から、すでに大きなライブは中止、会場も閉鎖を決めました。こうなってくると、エンターテインメント関係者や、ミュージシャンは、本当に困ります。14日に予定されていた、CHACALもライブも中止になりました。本当に残念です。

3月14日より、CASA DE LA MUSICA MIRAMARもHABANAも閉鎖されています。スタッフの話では、結構長く閉鎖されると聞いています(一ヵ月単位)。こちらもFBなど、随時情報ご確認ください!
その他のライブも、縮小されているので、今かなりつまらないです。コロナウイルスの前から、キューバではガソリンやエネルギーの問題があり、恐らく節減のため、以前ほどライブが開催されません。

今からキューバに行く予定のある方、キューバだけではないですけど、国に入れなくなる、または帰れなくなる可能性もあります。キューバが社会主義のため、どんな決断を突然出すかはわかりません。

これからどうしても行く予定のある方、とにか現金は余裕を持って、いつも以上に持っていたほうがよいです。なにがあるかわかりません。キューバは、カードが使えるところが少ないので、現金が頼りです。できれば円だけでなく、ユーロか、カナダドルあったほうがいいかもしれません。念のため。
今回、インターネットカードが買えなくて、2週間ほどなしで過ごしました。これについては、また次のキューバの事情で書きたいと思います。
とにかく、情報入手が難しいので、時間に余裕を持って、お金持って、行ってください!

旅好きにはつらい時期ですが、混乱の中にも、落ち着いて、事態を見守っていきたいと思います。読んでくださって、ありがとうございます。
次は、キューバの現状について、書きます。