キューバのフェス Festival de la Timbaレポート♪

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こんな感じで、見動きとれません・・この後ろにも大量の人がいます!

ハバナ滞在中、第一回、Festival de la Timbaが開催されるということで、行ってきました。

このフェス、今は亡きLos Van Vanの Juan Formell のオマージュとして、2019年から始まったもの。

8月×キューバ×第一回開催のフェスなので、いろいろ情報もなく、大変でした・・。

まず、どえらく暑い!暑すぎて、近所のスーパー行くのも汗だくです。キューバではいつもやせるのですが、クーラー前から動かな過ぎて、太ってしまいました・・。キューバンダイエット発動せず。

そしてやたらと来るスコール。 なにが困るって、雨降ると、ライブが延期になるか、停電になる(笑)!

キューバで毎度おなじみ、どこでなにが行われるのか、よくわからない。FACEBOOKで告知されているようだけど、どこに載ってるか探せない・・。

こういう時は人に聞くに限る。
フェス前日の夜中3時。出演ミュージシャンに、
「明日何時から?」
と聞いてみたところ、
「いや~、僕たちもまだ知らないんだよね。」
と言うので、みんなで爆笑!キューバあるあるで、先のことは、よくわかんないのだ。

しかたないので、一日目の金曜日、会場のSalon Rosadoに行ってみた。すると、
「今日は招待客のみよ~」
と入口で言われた(!)。そんなのどこかに書いてありましたっけ?

その同じ日、別の出演ミュージシャンから、
「土曜日は雨なんで、コンサートキャンセルになったよ。」
と知らされた。もう決定したんだと。それもサイトのどこかに書いてあったかな(わからん)?!
「で、月曜に延期になったよ。」
って。ほんと、予定が立たないわ。

土曜日。本当に雨は降った。野外の道路でコンサートしようっていうんだから、そりゃそうだ、雨が降ったら、できないよね。ただでさえ、キューバの機材は雨に弱い。すぐ停電するし、電気も止まる。
会場でチケットを売らないというので、しかたなくオフィスまで行くと、「チケットは売り切れよ。」と言われた。そして、
「ホテル・コモドーロにはあるかもしれないわ。」
と言うので、わざわざハバナ・ビエハからミラマールまで、タクシーを乗り継いで行った。そして・・チケットは買えた(疲)。キューバに連携って文字はない。

日曜日。Salon Rosadoでのライブ。数組のバンドが出てきて、演奏。さあ、これからメインのバンドだよ!って時に、雨降ってきて、電気切れた!こうなるともうダメ。

キューバの場合、少々お待ちください、とか、一切のアナウンスもない。なんなら、ライブのオーガナイザーが先に帰ってしまっている(怒)。しかたないんで、会場の担当者とか、セキュリティとかにめっちゃぼやく。外国人女性なんで、優しく話は聞いてもらえる(笑)。
続けるのか、やるのか?わからないまま、1時間くらい客は待つ。もうこれは、電気復活しないな、ということで、暗闇の中、客は自己判断であきらめて帰る。または警備員にうながされて、出口に向かう。日本みたいに、申し訳ない、という気持ちはみじんもなく、雨なんだしさ~しょうがないじゃん、電気切れたしさ、って感じ。そう、これが社会主義!

実は、こんな目に何回もあっている。そして返金はされない。ただし、次の日もライブあったら、たいていの場合、そっちに無料で入れる。それがわかってから、次の日のチケット買ってたら損なので、少しずつ買うことにした。前売りしかやらないこともあるので、天気が不安定な時期は、特に慎重になる。

外国人は、キューバ人より高い金額を払っているので、雨降ったからしょうがないね~ではすまされないのだ!だいたいキューバ人が5CUC払う時、外国人は、20~25CUC払う感じ。貨幣価値が違うから、そのことはしかたないと思っている。
みんなはたかだかライブでしょ、と思ってるけど、飛行機代もかけて来てるし、時間もお金もすっごくかかってるの!!!それをわかってもらいたい!!

そして振り替えライブの月曜日。ハバナビエハ近くの23 Y Pという道路でコンサートが行われたのだが、なにが驚いたって、そのエリア一帯を、道路封鎖したこと!!!ホテルハバナリブレとかある、ハバナの交通の要みたいなところなので、交通が大混乱!

ライブは夕方5時からで、道路だから、狭くで長いし、人もぎっちり入っていた。キューバ人がいくら払ったか知らないけど、外国人は、25CUC(約25ドル)だったかな。毎回、キューバ人には、「そんなに払ってんの?!」と驚かれる。なんせ、キューバの一ヵ月の給料に近いのだ。外国人にとって、キューバは安くいられる国じゃない。

今回、私はミュージシャンのおかげで、バックステージに入れてもらって、観ることができた。バックステージと言っても、ステージ裏の道路だけど、こちらは椅子があって、食べ物も(ミュージシャン用)、仮設トイレもあった。向こうの観客エリアに仮設トイレなんて、あったんだろうか?わからない。

バックステージには、キューバのトップミュージシャンがJuan Formellのために大集結!とっても豪華だった。で、ステージは、左右2つのバンドセットが組まれており、各バンド3曲ずつくらい、自分の曲とか、Van Vanの曲を歌っていく。2セット用意はされているものの、セッティングにどうしても時間がかかる。それがちょっとだるい・・。3曲くらい歌ったら、しばらく待たないと次のバンドにならない。

いやいやいつ終わるんだよ?!いつ Van Van登場するんだよ?!と待ち続け、ようやく夜中2時半にVan Van登場!!ライブが終わったのは、夜中3時半!!!キューバ人元気すぎ!10時間以上、ライブあったの?!

バックステージに入れてもらったので、激近でVan Vanを観た♪

さらに。そこから、帰ろうとしたところ、一斉に人々が帰りだしたので、道に人があふれた。当然、タクシーもいないし、しかたない、歩いて帰るかな~と思っていたら、一人のタクシーのおじさんに、
「この人じゃあタクシーつかまらないよ、乗らない?」
声をかけられた。外国人だから、高くお金を取れると思われたのだ(正解)。話してみたら、良さげなおじさんだったし、疲れていたので、高かったけど、おじさんの言い値で乗ることにする。でもおじさんに拾ってもらって、運がよかった。おじさんいわく、
「今日は稼ぎ時だから、あんたを降ろしたら、また会場に戻って、違うお客さんを探すよ。」
とのこと。こういうところ、キューバ人はたくましい。

Los Van Vanのファンは、バンバネーロと呼ばれ、熱狂的なファンがいる。個人的にはVanVanはマイナーキーの曲が多く、コード進行やメロディラインが、なんかざわっとする。すっきりはっきり明るい気分って感じがしない。特にイントロね。

ただひとつ、言えることは、VanVanは、楽曲、演奏、歌のクオリティが素晴らしく、どんなところで聴いても、安定、安心感がある。まったく演奏が乱れない。
他のバンドより、頭ひとつ飛び抜けている、としみじみ感じたフェスでした。